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廃棄物減量等推進員の交流大会を初めて実施しました!

関西交流大会

日 時  2011年12月9日(金) 12時~16時30分
会 場  ドーンセンター ホールほか(大阪市)
主 催  ごみ減量ネットワーク
共 催  大阪市
後 援  近畿地方環境事務所/大阪府
協 力  大阪ごみ減量推進会議

<基調講演>

藤井絢子さん(菜の花プロジェクトネットワーク代表)を講師に迎え、「菜の花革命と3R」の演題でお話しいただきました。  1970年代、琵琶湖で赤潮の発生が深刻な問題となり、藤井さんは汚染の原因の1つである合成洗剤を使わないようにするため「せっけん運動」を始めます。この運動は大きな広がりを見せ、せっけん条例の制定という形で実を結びます。さらに、単に合成洗剤の使用を止めるのでなく、廃食油を回収してそれをせっけんにリサイクルするという取り組みも始めました。  ただ、その後せっけんの使用率が低下し、せっかく集めた廃食油の行き場がなくなるという事態に。そこで藤井さんは、廃食油をバイオディーゼル燃料に変えることを思いつきました。この発想が、菜の花プロジェクトにつながっていきます。プロジェクトのスタートは1998年、旧愛東町の休耕田を借りて菜の花の種を蒔きました。菜の花を育てて菜種油を搾り、それを食用や燃料に活用するとともに、休耕地を菜の花畑にすることで生態系の保全を図る、そんな地域循環の仕組みづくりをめざす菜の花プロジェクト。今では47都道府県のすべてで取り組みが行われています。  近年はこのプロジェクトが、意外なところへと波及しています。1986年に原発事故のあったチェルノブイリを農業のできる地域に再生しようと、菜の花を育てる動きが本格化しているのです。その取り組みを視察するため藤井さんがチェルノブイリを訪問しようと準備を進めていた矢先に、東日本大震災と福島第一原発の炉心溶融事故が起こりました。4月に現地を訪れた体験を踏まえ、今度は福島の問題に向き合っています。「菜の花の根は放射性物質を吸収し、菜種にも行くが、菜種油には不思議なことに放射性物質(セシウム137、ストロンチウム)が行かない」とのことで、試行的に昨年秋から、汚染土壌に菜の花の種を蒔いています。  最後に藤井さんは、まとめてとして次のような話をされました。 ・私たちが出している日用ごみでも、海外の国際循環の中で、ごみが加害性をもっているということをもう一度思ったときに、やはりリデュースをすること、できるだけ使わないこと、そして分け合うというリユースをすること、そして最後にリサイクルすることが大切。 ・ところが今はエネルギー回収をするということで、ガス化溶融炉のごみ焼却炉がずっと推奨されている。これだけの規模のものをつけたら、国はこれだけ補助金を出すと。せっかくできていた3Rの地域の仕組みが、壊れかけている所もある。  ・推進員のような地域のことを本当にわかっている方々が手を組んで、今日のようにいろいろな県から集まるというのは、大きなパワーになると思う。大きな声を上げてともに未来世代に向けて、少しでもつけを残さない、そういう地域を作っていけたらいいと思う。

<廃棄物減量等推進員活動事例発表>

1.和歌山県白浜町

 「ごみ説法者」は、昭和49年に開校した白浜生活学校が起源となっています。埋立地の見学をきっかけにごみ問題に注目し、「ごみに光を」をキャッチ・フレーズに資源ごみのリサイクルに取り組むようになりました。白浜町の資源ごみ回収は昭和53年から始まり、生活学校では不用品の即売会の実施、名勝地での清掃ボランティア、新生活運動の取り組み、事業者や行政との対話集会などを展開しました。そして、生活学校の活動のうちごみ減量の関係を独立させたのが、平成3年に発足した「ごみ説法者」の制度です。町の推進しているごみ処理システムを維持・発展させ、循環型社会の構築と地域環境、地域美化の推進、ごみの排出マナーの向上などを推進してきました。活動としては、次のようなものがあります。

①分別指導…毎月1回、資源ごみステーションで早朝から分別指導をしています。夏は7時から8時まで、冬は7時半から8時半まで指導しています。

②出前講座…平成15年度より小学4年生の児童を対象に、ごみの減量、分別、リサイクル化について、いっそう身近に感じていただくため、出前講座を環境教育の一環として、学校からの要請を受けて学校に出向き、午後の1時間を当てて出前講座を開催しています。内容は、ごみの出し方の説明、分別体験、環境クイズなどです。

③キャンペーン…例年ごみ・ゼロの日=5月30日に、町のごみ減量・リサイクルキャンペーンに参加しています。児童も参加してスーパーを回り、キャンペーンチラシの配布などをしています。

 課題としては、「ごみ説法者」の高齢化が一番の問題となっています。若い世代の人々の育成に努めたいところですが、若い人々がなかなか入ってくれないのが悩みの種とのことです。

2.大阪市

 大阪市住吉区の遠里小野西町会で廃棄物減量等推進員(ごみゼロ・リーダー)を務めている原田さんから、使用済み乾電池の回収に関する取り組み事例の発表がありました。
 大阪市では、区役所、公共の場所、大型スーパーなどに乾電池の回収ボックスを置いて、環境事業センターが定期的に回収しています。しかし、遠里小野西町会では近くには回収ボックスがありません。そのため、新聞紙か何か紙に包んで見えないようにして、普通ごみと一緒に捨ててしまうという住民もいました。中には会社に持って行って、会社のごみに放り込むという人もいました。そこで、何とか地域で回収しようと環境衛生部長を中心に検討を始めました。
 その結果、ペットボトルを加工してふたつきの回収ボックスをつくり、民家の窓枠、コンビニのカウンターの横、ごみの置き場、駐車場のフェンス、マンションのごみ置き場の隣などに設置することにしました。平成22年1月に12か所に設置し、現在は設置場所が21か所に増えています。1か月におよそ15kgほど、これまでの約2年間の累計で300kg以上集まりました。それぞれのペットボトルの中に、乾電池ずある程度たまったら回収しても環境事業センターの方に引き渡します。
 住民からは、回収ボックスがすぐ近くにあって便利だと喜ばれています。今まで罪悪感を覚えながら捨てていたのが、すぐに捨てられるということで、喜んでやっていただいているということです。またごみなどは一切入らず、タバコのポイ捨てもありませんでした。やはり一度ふたを開けねばならず、簡単に捨てられないということで、入っていませんでした。子どものいたずらもない。逆にお母さんが電池入れていらっしゃいと言うと、喜んで入れているらしいです。子どもたちもリサイクルに協力してくれているということもわかっています。

3.兵庫県三田市

 三田市では廃棄物減量等推進員を「スリムリーダー」と呼んでいます。スリムリーダーの制度は平成20年度からスタートしました。毎年1回スリムリーダーを対象に研修会を開催し、講演会などを行っています。平成21年度からは3つの推進部会が発足しました。
 そのうちの1つ、3R活動推進部会は、平成21年度には段ボールコンポストの推進に取り組んできました。平成22年度、23年度はごみステーションのごみの出し方啓発立ち番をしてきました。また23年度は、夏休みこどもごみ減らし隊の活動を行いました。

①ごみステーションでの啓発立ち番…平成22年度は2地区、23年度は1地区で、燃やさないゴミを対象に午前7時から9時までの2時間で実施しました。平成22年度の啓発集計を見ると、最もマナーが守られていないのは可燃ごみ混入の10%、次にびん混入の7%、3番目にスプレー缶の穴なしが3%でした。可燃ごみ混入の内容を見てみると、プラスチック容器や洗面器、椅子などのプラスチック製品が42%で一番多く、次に革製や布製のかばん類と、ガムなどのお菓子の包み紙など、アルミ箔と複合素材でできている紙類がそれぞれ29%を占めていることがわかりました。これらを踏まえて、次の対策を実施しました。
 意識が低い、びんの見分けが難しい、分別間違いという要因に対して、自治会では化粧品以外のびんは、ごま油など、油分が付着していてもびんポストに入れる。プラスチック製品は可燃物である。分け方でわからないときは、ごみの出し方ハンドブックで確認するか、クリーンセンターに問い合わせるように啓発文を作成し、回覧しました。穴あけ器を持っていない方には、配布する旨を併せてお知らせしました。
 平成23年度は、可燃ごみ混入が昨年に比べて3%ポイント減少の7%。びんが5%ポイント減少の2%、スプレー缶の穴なしが1%ポイント減少の2%となり、全体で9%ポイントのマナー向上が見られました。

②夏休みこどもごみ減らし隊…子どもたちによるごみステーションのパトロールを行う地域を、3R部会で募ったところ、3地区で50名の応募がありました。1~3年生の低学年が17名、4~6年生の高学年が33名です。
 事前に任命式を行い、活動当日はまずクリーンセンターの職員を講師としてごみの分け方、出し方、パトロールのポイントなどを事前に勉強しました。そして、実際にごみステーションのパトロールを実施し、マナー違反のごみがあると、どこが悪いのかみんなで確認しあった後、市で発行している取り残しシールをマナー違反の原因別に選んで、日付を記入して指定袋の見易い所に貼り付けていきます。全体でパトロールしたステーション数は10か所。ごみ排出量は108個。チェックしたごみ袋の数は60個で、そのうち違反の数が23個ありました。全体でごみ排出量に対する違反の割合が約20%ということで、違反がまだ多いことがわかりました。
 今回の活動での子どもたちの感想は、「大人でもごみについてわかっていないことがあるんだな」とか、「割れたものをちゃんと新聞紙に包んで、収集する人のことを考えている」などがありました。

<交流会>

 8つのグループに分かれて交流会を行いました。議論の主なテーマは、次のようなものです。

①生ごみをどう資源化するか…電動式生ごみ処理機の購入補助をしている自治体が多いものの、きちんと生ごみ処理機が活用されているかどうかの検証が行われていないという問題が指摘され、講習会を実施するなど行政のフォローが重要であるとの意見が出されました。

②資源ごみの回収をどう進めるか…明石市では、幼稚園に資源ごみの回収場所を提供してもらう代わりに、その売り上げはすべて幼稚園の収入とするという取り組みが行われているとのことです。

③不適正排出や不法投棄をどう防ぐか…空き地によく捨てられていた地域で、その地主さんと交渉して塀を作ってもらった結果、それ以上捨てられなくなったという事例が紹介されました。また、プランターを並べて花を植えたところ、それ以後ごみは捨てられなくなったという事例もありました。

④ごみをどう減らすか…大阪市ではごみの有料化が実施されていませんが、有料化による成功事例の紹介があり、こうした経済的な動機づけによるごみ減量も検討していいのではないか、との意見もありました。

⑤カラスや猫の被害をどう防ぐか…「食べものが入っているのを狙ってカラスが来るのだから、家でものを買い過ぎないとか、食べ残しをするという生活をよく考えてもらって、普通ごみの中にできるだけ生ごみを入れないようにするということが大事ですと、地域の人に言っています」という推進員の報告がありました。

⑥推進員の活動をどう活性化するか…意識の高い推進員とそうでない人の差があるというのが、どの地域でも共通の課題として挙げられました。この点については、やはり行政側や推進員の仲間がそうした人たちに積極的に働きかけを行っていくことが大切との意見が出されました。

 

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